パワースポット 琵琶湖 竹生島② 黒龍 新しい旅⑰

竹生島は島全体が花崗岩の一枚岩から出来ているそうです。
竹生島港に降り立ち切り立った岩肌を見上げると、急勾配の長い階段が見えます。
もちろん事前に調べ覚悟はしていたのですが実際に見てみるとかなりきつそうです。
普段運動しないせいもあり体力に自信の無い私は登るのか~、と思わず立ち止まってしまいました。
そんな私を尻目に年配の方々が次々と島の奥へ進んでいきます。
えー、待ってー!

旅の目的は水をお供えし下げて頂くこと。実は竹生島のどこでお供えしたらいいのかは分かっていませんでした。
竹生島には都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)と宝厳寺(ほうごんじ)があるということは調べていましたが行ってみればわかるはずと思っていました。
やっと急な石段を登りきると宝厳寺の本堂が見えました。
「すみません。写真を撮ってもらえますか?」
呼吸を整えていたら70代後半とおぼしきご夫婦に写真を頼まれました。
失礼かもしれませんがすごい!登ってきたんだ、と思ってしまいました。
私が同じくらいの年になった時、この階段上れるだろうか、と。
デジカメを借りてお写真を撮りました。
「あぁ、よく撮れているね。ありがとう。」
ひとりで旅しているとこういうちょっとのふれあいがすごくうれしかったりします。
あの写真が旅の思い出になっていたらいいな。

さて宝厳寺の本堂へ。
本堂に入って、手を合わせた時、ここかも? そうかもしれないけれど・・・。
それまでの楽しさとは打って変わって緊張してきました。ここで間違えるわけにはいかないのです。
水をお供えするのはここなのかもしれないと感じつつ、こちらにいらっしゃるであろう弁天様とはお話しできませんでした。
お参りの方がそれなりにいらしたので水をお供えする環境でもありません。
一旦リセットしよう。

先に進んでみる事にしました。
石段とは別の急な階段を下ります。秀吉の大阪城の遺構と言われる国宝の唐門は2020年3月に修復が完了し色鮮やかです。

唐門を入ると宝厳寺の観音堂です。こちらは西国三十三所の第三十番の札所で重要文化財。
千手千眼観世音菩薩(せんじゅせんげんかんぜおんぼさつ)が収められています。
本堂の弁財天様とこちらの千手千眼観世音菩薩様は秘仏となっていて60年に一度の御開帳だそうです。
次の御開帳は2037年です。その頃私は石段登る体力あるかしら。
観音堂では一緒に船に乗ってきた団体さんがみなさんでお経をあげておられました。
西国三十三所を回るツアーなのかもしれません。そうっと後ろを通らせて頂きます。舟廊下を経て都久夫須麻神社に到着です。

都久夫須麻神社の本殿には誰もいませんでした。
公式HPによると御祭神は市杵島比売命、宇賀福神、浅井比売命、龍神となっています。
手を合わせますが、ここでも自分が緊張している状態が分かるだけで、おまつりされている4柱どこともつながれない感覚でした。
宝厳寺本堂ではお供えしづらい感じだったのでここでお供えしてみるしかないかと覚悟を決めました。
水を持ってきていました。一連の「新しい旅」の初めの頃、柿田川で購入した2本のペットボトルの内、残っていた1本を持ってきました。
なんとなく柿田川の水を残しておいたのはこのためだったのかもしれません。
ペットボトルの蓋を開けて、お賽銭箱の端をお借りしてお供えしました。
声が届くことを願い、今までの旅のこと、お水をお供えした経緯をお話しします。
最後まで緊張していたせいで聞き取れなかったのか、本当にどこからも返答がなかったのか、つながれない感覚が続いていました。
兎にも角にもペットボトルの封は切ってしまったし終了とするしかありません。
ボトルの蓋をしめて、再びバッグにしまいました。
私が足りないところは何とかしてくださることを信じて、琵琶湖の方に振り返り階段を降ります。

竜神拝所に入りました。竹生島で一番有名なのではないでしょうか。土器(かわらけ)投げ。
お皿のような土器に願い事を書き、琵琶湖に面する鳥居に向かって投げ、鳥居をくぐったら願いが叶うと言われています。
試しにやってみましたが全然届きませんでした。投げてみて気が付いたのですが土器投げ何かを払うのにもよさそうです。
例えばですが、誰かに対する腹立たしい気持ちとか、かわらけと一緒に飛ばして払ってしまうという使い方もできそうでした。
さてさて、かわらけを投げたら観光気分が盛り上がりました。

こちら竜神拝所は琵琶湖に向かって手を合わせることができるようになっています。
仕事が終了したと思ったので気軽に手を合わせてみると、琵琶湖の方から大きな黒い龍があらわれました。
この黒龍さん知っている!

またお会い出来ましたね。旅の機会をありがとうございます。

2年以上前に琵琶湖に来た時、青い龍に名前を付けるように言ったあの黒い龍でした。(その時の記事はこちら
黒い龍が笑っているように感じました。
背中を向けて祈っている先ほどの私の後ろ姿が見えてきました。
はっ、としました。

もしかしてお水をお供えするところ間違えましたか?

龍は笑ったまま

問題ない

と一言。そのまま琵琶湖の方に去って行きました。

やっぱり間違った?でも問題ないの?
というか、そうじゃないと困る~!

気を取り直して都久夫須麻神社のお守りを分けて頂きます。

パワースポット 琵琶湖 竹生島③ 新しい旅⑱へ続く。

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